内憂外患、当面の国難(1)

最近は、テレビの政治討論番組をほとんど見なくなった。
民放は、そういう討論の場を、見世物として面白くなるようにだけ作ろうとするし、NHKは公平平等の名を借りて、少数派の「何でも反対党」の話にやたら時間を割くし、バカバカしい。
 
そんな中、BSフジが平日毎日20時からやってくれる「プライムニュース」だけは、安倍内閣になってから、ずいぶん見るようになった。
閣僚が個別に出演して長い時間、じっくりと具体的な話を聞かせてくれるので、閣僚自身の識見も問われるし、各分野の課題がよく浮き上がる形になり、テレビ番組の中では出色の番組だと思う。
 
昨日は、小野寺防衛大臣が出演した。番組の最後のほうで大臣から危うい発言が飛び出した。鳩山由紀夫氏が中国で「尖閣問題は紛争中の課題だと思う」と発言した件についてだ。我々も小野寺大臣と同じ思いで「国賊・鳩山」なのだが、小野寺大臣のコメントとして同じ言葉が発せられると直感的に「マズイ」と思ってします。
 
内憂外患の内憂面の一つが、売国的メディアによる内閣のあらさがしだ。とにかく何か攻撃のネタがないか、鵜の目鷹の目だ。この国難をみんなでまとまって乗り切ろうなどという発想が毛頭ない、天に唾する行為を何とも思わないメディアが、内閣の失言、スキャンダル、不祥事を今か今かと待っている。
 
そんな時の「国賊」発言だ。火の粉が広がらないことを願うばかりだ。まさに参議院選挙での必勝が至上命題なので、つけ入るスキを与えないことが重要。
それでも、これまでの内閣の仕事ぶり、スピード感、国民も民主党政権とのあまりの違いを痛感しているのではないだろうか。
 
内憂外患の外患面が、中国の尖閣への侵犯行為だ。このままだと中国軍の尖閣奪取の軍事行動は時間の問題かと感じていたが、アメリカが同じ思いで対策に乗り出してきた。ステルスやオスプレイの増強配備だ。アメリカのこの対策について、昨日のプライムニュースで詳しく聞き、専門家などは「これで当分中国は動かない」と判断したようだ。
 
その間、日本が自主防衛の強化策を進め、軍事的な抑止を確かなものにしていけばいい。装備上の準備に加え、憲法改正集団的自衛権の確立といった手続きが揃ってこそ、抑止力が確かなものになる。とにかく、それをやれるのは時間的にも能力的にも現内閣しかない。そこを国民が認識できれば参議院選挙の選択は火を見るより明らかなのだ。
 
もう一つの内憂外患、それは日本で失われてしまった家庭における規範意識の涵養、平たく言えば躾の問題だ。先日のプライムニュースには下村博文文科大臣が出演した。下村大臣は、我が選挙区の議員なので、当然、先月の総選挙で投票しており、いわば「おらがまちの大臣」といったところだ。
 
それはいいとして、2時間にわたる番組で、一度だけ反町キャスターが「家庭における教育・躾についてはどう思われますか」と水を向けたが下村大臣の答えは隔靴掻痒で、思わず考え込んでしまった。(次回ブログにつづく)